あしすと訪問リハビリ鍼灸マッサージ院

4大認知症とは? それぞれの特徴を詳しく解説します!

認知症は、記憶力や思考力などの認知機能が低下し、日常生活に支障をきたす状態を指します。その中でも、「4大認知症」と呼ばれるアルツハイマー型、血管性、レビー小体型、前頭側頭型の4種類が代表的です。それぞれの認知症には、発症の原因や症状が異なります。この記事では、各認知症の特徴とその対策について解説していきます。

4大認知症の概要
認知症全体の約90%以上を占めるのが、4大認知症と呼ばれるものです。認知症の発症原因や症状は種類によって異なるため、個々の特徴を理解することが重要です。以下に各認知症の概要をまとめます。

1. アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症は、認知症の中で最も一般的な種類であり、全体の約60%を占めます。この認知症は脳内にアミロイドβなどの異常なたんぱく質が蓄積し、神経細胞が変性、死滅することによって発症します。最も初期に見られる症状は、物忘れや見当識障害です。例えば、自分の居場所や時間が分からなくなるなどの症状が現れ、進行すると物盗られ妄想や徘徊などが見られることもあります。

対応方法
アルツハイマー型認知症は、初期段階での早期発見・治療が進行を遅らせるカギとなります。家族が注意すべきサインとしては、食事をしたことや会話の内容を忘れる、慣れ親しんだ作業ができなくなる、道に迷うなどが挙げられます。治療においては、記憶を維持する薬剤や、日常生活での支援が重要です。

 

2. 血管性認知症

血管性認知症は、脳血管の障害(例えば、脳梗塞や脳卒中)が原因で発症します。脳の認知機能を司る部分に十分な酸素や栄養が送られなくなり、脳細胞が死滅することで発症します。このタイプの認知症は、感情のコントロールが難しくなる「感情失禁」や、手足の麻痺、嚥下障害などの運動機能の低下が特徴です。

対応方法
血管性認知症は、生活習慣病が大きな原因となっているため、日常的な生活習慣の見直しが予防策となります。高血圧、糖尿病、肥満などを管理することで、脳血管障害のリスクを下げることができます。血管性認知症はまだら認知症とも呼ばれ、日によって症状が変動するのが特徴です。家族はできるだけ本人のペースに合わせ、できることを支援しながら過ごすことが大切です。

 

3. レビー小体型認知症

レビー小体型認知症は、脳の神経細胞にレビー小体という異常なたんぱく質が蓄積することで発症します。この認知症の初期段階では幻視がよく見られ、現実には存在しないものを「見える」と感じる症状が特徴です。また、パーキンソン症状や、夜間の睡眠障害もレビー小体型認知症の特徴的な症状です。

対応方法
レビー小体型認知症では、幻視が現れる場合、本人にとってはそれが現実なので、否定せずに話を合わせることが重要です。睡眠障害に対しては、生活リズムを整える工夫が求められます。レビー小体型は進行がゆっくり進むことが多いですが、パーキンソン病様の症状が加わるため、身体的な介助が必要になることがあります。

 

4. 前頭側頭型認知症(FTD)

前頭側頭型認知症は、人格の変化や行動の異常が初期症状として現れるため、他の認知症と区別がつきにくいことがあります。このタイプの認知症では、前頭葉や側頭葉が萎縮し、社会的なルールを無視する行動や感情の抑制ができなくなるなどの症状が見られます。

対応方法
前頭側頭型認知症の特徴として、初期段階での行動異常や人格変化が大きいため、家族が困惑することが多いです。対応方法としては、本人の行動を過度に叱責せず、生活環境を整えつつ、専門医によるサポートを受けることが推奨されます。また、他の認知症と異なり、初期に発症するため、家族の理解と協力がより重要となります。

 

その他の認知症
4大認知症の他にも、アルコール性認知症や嗜銀顆粒性認知症など、さまざまな認知症があります。これらの認知症は、特定の要因や疾患に関連して発症し、4大認知症ほど一般的ではありませんが、それぞれの対策が求められます。

 

アルコール性認知症

長期にわたる大量の飲酒が原因で、アルツハイマー型やレビー小体型と似た症状を引き起こします。飲酒のコントロールが予防の鍵となります。

 

嗜銀顆粒性認知症

主に高齢者に多く見られ、記憶障害がゆっくり進行します。このタイプは進行が遅いため、生活習慣の改善が予防や進行遅延に効果的です。

 

認知症対応のポイント
認知症の種類に関わらず、対応の基本は本人の尊厳を守りつつ、できるだけ自立した生活を支援することです。以下のポイントを押さえることで、認知症の進行を遅らせ、本人と家族が安心して暮らせる環境を作ることができます。

 

早期発見と治療:初期段階で治療を開始することで進行を遅らせることが可能です。
生活習慣の改善:特に血管性認知症では、日常の食事や運動が予防に直結します。
家族や周囲の理解とサポート:本人の状態を理解し、適切な対応を心がけることが重要です。

認知症は病気ではなく、脳の機能低下による状態の総称です。
そのため、各認知症の特徴を理解し、適切な対応を取ることが重要です。
家族や介護者が適切なサポートを提供することで、認知症患者も穏やかに日常を過ごすことが可能です。